北上製紙リサイクルシステム
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古紙の分別一覧表
北上製紙の「紙ひもQ&A」
グリーン購入法適合銘柄一覧


古紙リサイクルに取り組む地域の声
 
「住と生活」Kitchens & Bathroom No.157より
(平成15年3月30日発行)
実例ルポ:循環型社会構築の第一歩/岩手県一関市の“紙ひも”推進
 
古紙回収と紙ひもの環境貢献度

 ごみは、ごみではない、また利用できるものに生まれ変わる。そこで、理解しやすい古紙リサイクルに積極的に取り組む地域を実例ルポしてみた。
 岩手県一関市は、自治体が音頭をとり、古紙リサイクルに熱心にとりくんでいる。そこで紙をしばる紐は、“紙ひも”を奨励している。“紙ひも”効果が古紙リサイクルに多大なる貢献をしているという仕組みである。
 実際問題として、生活者は“紙ひも”という存在を知っている人はどのくらいいるのだろうか。紙を分別してごみ出しはしても紙ひもでまとめている人はいるのであろうか、え、そういうものがあるのか、という声もかえってくる。
 でも、縛るひもをビニールにするのと紙にするのと、こんなに違うのである。そこをいろいろな人に話をうかがってみた。
 
 
 
自治体
岩手県一関市 生活環境課
課長補佐 板橋氏にきく
行政が率先することの意義
 

●「紙類」は白い紙ひもでしばる
 今年4月から新たな資源化施設としてリサイクルプラザが本稼動するのに合わせて、ごみの収集のあり方を全面的に見直し、4月1日から新たな収集体制でごみの収集に取り組みます。
 「紙類」については、“新聞”、“雑誌”、“ダンボール”、“牛乳パック”に分けて、袋には入れず、それぞれを白色の紙ひもで十文字にしばって出してもらい、毎月2回収集します。
 紙のリサイクルに関しては、地元に製紙会社さんがあるおかげで、いろいろ協力していただきながら、積極的に取り組んでいます。現在、住民の方たちに、新たなごみの収集体制についての説明会を行っていますが、その機会に、紙のリサイクルのお話をしています。例えば、新聞紙を紙ひもでしばって出した場合、回収されてから新聞用紙になるまでどのくらいの時間がかかるか。ダンボールならどうか。それがもしビニールひもでしばってあったら、どうなのか。実際、北上製紙さんにお聞きしたところ、紙ひもでしばってあれば、新聞紙なら約4時間、ダンボールなら約3時間でリサイクルできるそうです。ただ紙ひもでしばって下さいと言うよりは、このように数字で表した方が、みなさんにより理解していただけるのではないかと思っています。市では、何とか住民の方に紙ひもの利用を浸透させていきたいと、いろいろと工夫しながら努力しています。
 
●大切な学校教育
 一関市には14の小学校があります。学校では、総合学習の時間を利用して、北上製紙さんの工場を見学したり、工場の方のお話を聞く時間を設けています。また、年に何回かは市の職員が学校へ出向き、公開授業を行い、「すぐにリサイクルできるよう、新聞紙やダンボールは紙ひもでしばって出して下さい」と呼び掛けています。
 子供は、柔軟にどんどん吸収してくれるので、学校で学んだことを家に帰って、お父さんやお母さんに話して、みんなでやろう、という意識を持ってもらえるのではないかと期待しています。
 
●住民、行政が一体となる
 リサイクルは、住民と行政が一体となって取り組まなければできないことですし、進みません。一関市は、その点、まだ発展途上の段階なので、少しでも行政が引っ張っていき、下地づくりをしっかりやっていきたいと考えています。

 
生活者
佐惣珈琲豆
佐惣 弓さんにきく
もうビニールひもでは出せない
 
●高まる環境意識
 今年4月から、ごみの収集方法が変わるので、先日、文化センターで行政からの説明会があり、行ってきました。住民からは活発な質問がたくさん出て、ごみ問題に対する意識がますます高まってきているのを実感したところです。
 
●作業の現状を知る
 私は、生活クラブに所属していて、以前、北上製紙さんの工場を見学に行ったことがあります。受け付けの方から工場内を案内して下さる方までみなさん、見学者に対して、「よく見て行って欲しい」という思いが伝わってくるような、そんな姿勢で接して下さいました。
 見て、ほんとうに驚きました。パートの方たちが、それこそ雑誌まみれになりながら、ビニールひもをほどき、分けているのです。その量たるや、半端ではありません。ものすごい大量の山です。これを見たら、もうビニールひもでは出せません。とにかく一関市民が全員、工場を見に行った方がいいと思いました。そして私は、「まずは自分からやろう」と強く心に決めました。
 このとき、北上製紙さんが、古紙100%の紙ひもをつくっているということを知り、どこで売っているのかお聞きすると「生協で売っている」とのこと。早速、買い求めました。
 いっぺんに住民全員に徹底していこうとしても、そこにはいろいろな問題が生じてきますが、古紙回収ひとつをとってみても、「まずは自分から」という意識を一人ひとりが持てば、必ずや確立できる日が来ると思います。
 
教育現場
一関市立赤荻小学校
小野寺先生にきく
子供たちから発信
家庭へ広がりみせる
 
●こうして環境に貢献
 本校の環境問題に対する取り組みとしては、まず「空き缶の回収」。これは、児童会で全面的に取り組んでいます。また、紙のリサイクルについては、職員が中心となって行っています。具体的には、用紙をA4とかB4等、サイズ毎に揃えておき、裏表使い終わったら、またサイズ毎に空き箱に入れ、用務員さんが市へ持って行きます。
●工場見学で知る
 毎年、4年生が総合学習と社会科の時間を利用して、北上製紙さんの工場を見学に行き、100%古紙回収のリサイクルシステムについて学んでいます。
 話を聞くだけよりも、まじかで、自分の目で作業の一つひとつを見学すると、新聞紙をしばってあるビニールを取る作業がいかに大変であるかを実感できます。子供たちも、「ああ、こんなに大変なことなんだ」とびっくりしていました。この気持ちを、家庭のなかでお父さんやお母さんに話して、家族ぐるみで考えてもらえれば良いと思います。
 大人は、以前であれば、新聞紙や雑誌をしばる時、ビニールひもを当然のように使っていましたから、「紙ひもを使いましょう」と話で聞くだけでは、あまり実感がないかもしれませんよね。私たち職員も、子供に付き添って行って、初めて現状を見ることができて、紙ひもを使うことの大切さを思い知りました。そして、大人も工場見学に行くべきだと感じました。学校ではPTAのレクリエーションで、バレーボール大会等を行ったりしますが、今度、こういう工場の見学会をすることも考えていきたいと思っています。
 
経済界
一関商工会議所
専務理事 小野寺弘文氏にきく
小さな集まりからはじめ
やがては大きく
 
●企業同士が協力する
 一関市内に紙ひもを作っている企業があるので、紙のリサイクルが進めやすいと実感しています。その製紙会社が中心となって、2年程前から、「オフィス古紙リサイクル」を実施しており、団体としても取り組みやすい格好です。
 また、当地区には40社ほどでつくっている工業クラブがあり、その工業クラブでは、現在、ごみを滅らして再生資源化していこうと、ゼロエミッションの取り組みを勉強していく動きがあります。市という大きな集合体では、すぐにできないことでも、こうした工業クラブのような小さな集まりから始めていけば、やがては実現できるようになるでしょう。
 
●他市よりも進んでいる
 一関市には、古紙回収というリサイクルシステムがあるので、環境問題に対して、他市よりも積極的に取り組んでいけるのだと思います。「古紙回収には紙ひもを使う」ことも、住民、企業が高い意識を待って行っています。
 
流 通
株式会社ジョイス
スーパーセンター事業部 日用消耗品担当 及川氏にきく
他市へも波及効果
 
●紙ひもをいち早く扱う
 当社では、店頭での牛乳パックの回収、トレーの回収を始め、レンタルかごの販売等、環境問題には積極的に取り組んできています。紙ひもをいち早く扱い始めたのも、そうした環境問題へのお手伝いということもありますが、商品的にも魅力を感じているからです。
 この紙ひもは、製造元である北上製紙さんから直接紹介していただきました。再生原料、つまり“古紙100%”と表記してある紙ひもは、現在扱っているもののなかでも、このメーカーのものだけです。また、他にも新聞ストッカーや脱臭剤『フレッシュパール』等、魅力的な商品をいろいろと生み出しています。
 
●よく売れている

 当社は、岩手県、秋田県を中心に、現在、33店舗あります。店舗によって売場展開のしかたは多少違いますが、大体、ごみ袋等と一緒の売場とレジ前の目につくコーナーと2〜3ヶ所に置いています。大型店の場合は、リサイクル用品のコーナーがあるので、そこで積極的な提案ができます。
 以前は、売場で“PPのひもではなく、紙ひもを!!”というPOPを掲げていましたが、今は、行政の指導が後押しして大分浸透してきたので、POPがなくても大丈夫です。ここ数年売れ行きが良くなってきていましたが、特に昨年ぐらいから、一気に需要が伸びてきました。この理由としては、一関市にある店舗だけでなく、盛岡市など他市の店舗でも売れ行きが良くなっているのが大きな要因だと思います。
 このように一関市の取り組みが、県へ、ひいては日本全国へ広がっていくことが理想です。

流 通
包装資材専門店 高橋商店
高橋美智子さんにきく
誇りを感じ、理解する人が
増えています
 
●紙ひもを使うのは当たり前
 古紙を回収するのに、ビニールひもが使えなくなってから紙ひもの需要が伸びています。一関市の住民であれば、紙ひもを使うのは当たり前。みなさん、意識が高く、まとめて買っていく人もいます。
 回収された新聞紙やダンボール等は、地元の製紙会社さんの工場でリサイクルされて、古紙100%の新聞紙やダンボールに生まれ変わります。工場に直接持っていってもいいので、そうしている人もいるようです。
 
●みんなが取り組むことが大切
 紙ひもは、燃やせますし、リサイクルできるのが利点です。市では、年に何回か工場の見学会をしてくれたり、「古紙回収と紙ひも化」について、住民が理解できるよう、積極的に後押ししてくれています。
 こうした一関市の地域ぐるみでの取り組みに対し、一住民として誇りを感じます。それと同時に、他の地域の方たちにも、ぜひ実践していただきたいと思います。

流 通
いわて生活協同組合 コルザ店
雑貨、食品売場マネージャー 菊池氏にきく
売れ行き好調で、需要も伸びている
 
 一関市では、新聞紙や雑誌、ダンボール等紙ごみを出す時には紙ひもでしばって出さなければ駄目なので、売場でも、ここのところ、紙ひもがよく売れています。特に、毎月1回の5%割り引きの日には、まとめ買いをする人もいるくらいです。
 現在、扱っている紙ひもは、古紙100%使用のものです。せっかく回収しても、ビニールひもでしばってあるものはいちいちほどかなくてはいけなくて手間がかかりますが、紙ひもなら古紙と一緒にリサイクルできるので、新聞紙梱包用には最適です。こういう商品を使っていると、「自分も環境に貢献しているんだ」という意識が持てて良いと思います。
 いわて生協会員16万人という数字から考えれば、もっと売れてもいいのかもしれませんが、ひと箱買うと、結構もつので、毎月コンスタントに売れ続けていることを考え合わせると順調だと思います。いわて生協では他店でも扱っているので、これからもっと需要が伸びてくるのではないでしょうか。
 
●一関市発信
 
DATA:一関市の人が全員新聞紙などを出す際に紙ひもで縛って出すと・・

1. 回収業者の方が集めたあとに、紐を分ける手間が省けるので、時間が短縮される→10t当たり約4時間
(中身が見えるので禁忌品混入が少ない)
2. 経済効果→12,000円/t以上節約
(古紙は資源となり製紙会社に有償となる。また分別時間の短縮で人件費の削減、なお、燃えるゴミ回収時は25,000円/t)
3. 古紙回収率→20%アップ
(新聞、雑誌、段ボール、その他の古紙と分別されてアップした)
4. 教育効果→古紙リサイクルの流れを知ることで、環境貢献意識が高まる。
5. 古紙リサイクルが徹底されるので、再資源化率高まる。
6. ゴミの出し方が良くなった。
 


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